Column ー 岡田コラム

2005.09.13

シュッシュッ、ポット。
どういうカタチにするかは、たいてい土を練っているときに考える。
パッとひらめくときは、身体の調子の良いときだ。
この急須は、蒸気機関車のイメージ。
今はもう撤去されているかもしれないが、
JR新橋駅の西口広場に機関車が飾られていた。
妙に記憶に残っていて、実際は人間なんかいないのだけど、
警笛を鳴らす紐を引っ張っている機関士の姿が目に浮かんだものだ。
ひたすら集中する視線は美しい。
この急須も対象にまっすぐ向き合っている。
注ぐべき湯呑茶碗に。
湯呑に手を伸ばすあなたに。
いつでもオカダックにいらしてください。
お茶をさしあげる準備をしてあなたをお待ちしています。

※この文章を書き終えた後、確かめたくなって新橋駅に行ってみた。
あったではないか、黒々と光り輝くSL、C11292が…。
駅員に聞いてみると、昭和40年代からずっとここにあるとのことだった。
新橋駅に停車している間、いつも電車の窓から見えていたこの蒸気機関車が、
なぜ私の目に写らなくなったのか、気にかかってしょうがない。

C11292
copy&photo/Kunitaka Okada design/Junichi Kitagawa