Column ー 岡田コラム

2006.08.21

未確認飛行急須。
20年ほど前のことだ。
お盆休みがそろそろ終わるころ、帰省中の家族を迎えに行くため、
妻の実家の米沢を愛車のコンバーチブルで目指していた。
仕事を終えて東京を出たため、夜もかなり深い時間になっていた。
東北縦貫道の郡山を過ぎると、だらだらとした直線コースが増えてくる。
眠気を覚ますために大声を出して歌っていたときだ。
フロント前方に光の弾丸が横切った。
コンマ数秒後視界から消え、また現れて、こんどは、もっと短い時間で消えていった。
一瞬の出来事だった。
その後は、静寂が訪れた。
あれは、私にとって、まぎれもない未確認飛行物体だった。

今、急須100個をめざして制作中。
この黄色い急須は、そのとき目撃した光景の残像でつくった。

あの夜以来、私は、彼女に出会っていない。
今、どこで、羽を休めているのだろうか。

copy&photo/Kunitaka Okada design/Junichi Kitagawa